フクロウの土笛「モマ笛」を自分だけの色に 博多人形師・中村弘峰と津屋崎人形師・原田翔平が津屋崎小学校で出前授業

福岡に根付く二つの人形文化が、小学校の教室にやってきます。株式会社明治産業(福岡県福岡市、代表取締役:明永喜年)は、11月9日(月)、福岡県福津市立津屋崎小学校で出前授業「Next Traditional 2026」を行います。講師を務めるのは、博多人形師の中村弘峰氏と津屋崎人形師の原田翔平氏です。子どもたちは伝統工芸について学び、実際に手を動かして体験します。
この授業は、地域に受け継がれてきた伝統工芸の魅力を子どもたちに届け、ものづくりを通して創造性や感性を育てることをねらいとした教育・文化支援活動です。

5年目を迎えた「Next Traditional」
「Next Traditional」は2022年にスタートしたプロジェクトで、株式会社明治産業とラブエフエム国際放送株式会社(福岡県福岡市、代表取締役社長:宮﨑泰)が共同で取り組んでいます。今年で5年目となります。
津屋崎人形師の原田翔平氏を講師に招いて福津市内で授業を行うのは、昨年の勝浦小学校に続いて今回が2回目です。津屋崎小学校での開催は初めてとなります。地元の伝統文化を身近に知り、自分の手で体験することで、その楽しさや、自分なりに考えて表現することの面白さを子どもたちに感じてもらうことを目指しています。
題材は、吹くと音が鳴るフクロウの土笛
体験の題材となる「モマ笛」は、フクロウの形をした土笛で、吹くと音が出ます。絵付けを終えた後には、自分だけのモマ笛をうれしそうに吹く児童の姿も見られるといいます。

博多人形と津屋崎人形、二つの伝統に同時に触れる
今回のプログラムでは、福岡を代表する伝統工芸である「博多人形」と「津屋崎人形」の二つを取り上げます。国内で唯一、津屋崎人形を制作している「筑前津屋崎人形工房」の八代目・原田翔平氏が講師として加わり、それぞれの人形が生まれた背景や地域性を学んだうえで、モマ笛の絵付けに挑みます。異なる二つの伝統工芸に同時に触れることで、同じ福岡に根付く文化でありながら多様な表現があることを、子どもたちが体感できる機会とされています。
開催概要
- 日時:2026年11月9日(月)9:30~11:55
- 場所:福岡県福津市立津屋崎小学校(福岡県福津市津屋崎8-4-1)
- 対象:4年生
- 9:30 座学(博多人形・津屋崎人形の歴史や特徴、絵付けの工程、作品制作について)
- 10:35 モマ笛(津屋崎人形)の絵付け体験
- 11:55 終了予定

ゲスト講師を迎え、伝統を“生きた文化”として手渡す
「Next Traditional」は中村弘峰氏による授業を軸にしつつ、回によって特別ゲスト講師を招くコラボレーション形式も取り入れています。2026年10月20日には造形作家の鹿児島睦氏を迎え、伝統工芸と現代の造形表現が交わる特別授業を実施しました。11月25日(水)には、博多張子職人の三浦智子氏との授業が予定されています。プロジェクトが大切にしているのは、伝統工芸を固定化された文化としてではなく、次の時代へと更新されていく“生きた文化”として伝えることです。
講師プロフィール
原田翔平氏は、240年以上の歴史を持つ筑前津屋崎人形巧房の伝統を背負う八代目です。もともとは工房を継ぐつもりはなく、大学卒業後は公務員として働いていました。転機となったのは、展示会に訪れたお客様から聞いた「以前購入した人形を我が子のように大切にしている」という言葉です。津屋崎人形が多くの人に愛され、今日まで残ってきたことを知ったのをきっかけに正式に弟子入りし、一から人形づくりを学びました。現在は工房を受け継ぎ、次代へ残すために励んでいます。
中村弘峰氏は福岡県福岡市生まれで、中村人形の四代目です。東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業し、同大学大学院美術研究科を修了。父・中村信喬氏に師事し、福岡県太宰府天満宮の干支置物制作や、博多祇園山笠土居流の舁山制作に携わってきました。伝統を重んじながら現代性を取り入れた斬新な作品を発表しており、「江戸時代の人形師が現代にタイムスリップしたら」という発想から現代アスリートと五月人形を融合させた「アスリートシリーズ」や、雅な紋様をあしらった「動物シリーズ」が代表作です。従来の概念にとらわれない作品でありながら、古来人々が人形に願いを込めてきたように、いまも変わらない「祈り」を託しています。
主催の株式会社明治産業は、LPガス供給をはじめ、リノベーションや不動産管理など「住」に関わるサービスを手がける企業です。持続的に活気ある社会・街づくりに貢献するため、子どもたちが創造の楽しさを知り、地域の伝統的価値や歴史的な視点を学ぶ機会を支援しています。本活動は、公益社団法人企業メセナ協議会から、芸術・文化支援による豊かな社会づくりの取り組み「This is MECENAT2026」として認定されています。
出典:明治産業










